1/24 近畿大学 UX・サービスデザイン概論-1 講義

 1月24日(火)に、近畿大学の山縣先生のプレゼミで行われた浅野先生のUX講義とWSに観察者として参加した。

 元々は講義中も対象者を観察する予定だったのだが、浅野先生から聞くよう促され、講義を受けることにした。

 私は情報デザインに関してほとんど知識が無い状態だった。研究会の先輩や先生が難しそうな用語を使う様を見て、なんだかややこしそうと漠然と思っていた。しかし講義を受けてみると、情報デザインが身近で案外単純なものに感じられた。

印象に残った2つの話

  1. ものづくり産業の衰退
  2. AIの台頭に関して
ものづくり産業の衰退
 人は物・サービスをモノではなくコトで選ぶ、という話だった。例えば、メガネはそれ自体(モノ)に価値があるのではなく、掛けることによって「よく見える」というコトに価値があるのだ。私はゲームクリエイター志望なのだが、ゲームにも同じことが言えると思った。ゲーム機やゲームソフトは、それを飾って愛でたいから買う訳ではない。それで遊んで「楽しい時間が過ごせる」コトが得たいから買うのだ。
 性能にこだわっているだけでは、顧客は手に取ってくれない。新しい体験や満足度の高いサービスを与えるものを作って行くのが最も大切なのだ。
 
AIの台頭に関して
 私はAIについては事前知識が多少あった。なぜなら、前後期通してほぼ毎週あった新聞記事を紹介する課題で、私がよく取り上げていたからだ。講義ではちらっと出た程度だったが、そこから話を広げたい。
AIは○○士、○○師といった、特殊で高度な判断が必要な仕事を代替する可能性が高いと話していた。決まりきった知識を記憶して状況に合わせて瞬時に使う、といった能力は人間よりもAIの方が優れている。
 このことから、ある話を思い出した。以前、ゲーム会社の講演会の質問コーナーで採用担当者の人が話していたことだ。
 どんなデザイナーがほしいか?という質問に、その人は「ちゃんと考えられる人」と答えていた。どういう意味かというと、つまり「やりたいことを掘り下げて考えられる人」だそうだ。それが気になり、講演会終わりの交流会でそれを私自身に寄せて深掘りして聞いてみた。すると「何をやってたら良いとか悪いとかはなくて、好きなことを突き詰めれたら一番良い」という解答だった。その言葉はとても私の心に響いた。
 AIに取って代わられないためにも、「考えられる人」になることを目標にしていきたいと、改めて思った。

1/24 近畿大学 UX・サービスデザイン概論-2 WS観察

 WSでお世話になった浅野先生、山縣先生、観察させて頂いたJチームの皆さん、アドバイスをくれた大草先生、先輩の皆さん、本当にありがとうございました。主観的なので無礼なところもあると思いますが、書き留めます。

 

今回の観察の目的

 ワークショップをする上でどうしたら上手くいくのか、上手くいかないのか、行動面から考える。

 
ワークショップについて

 2時間半でインタビュートレーニングとカスタマージャーニーマップ(CJM)を作成する内容でした。

 テーマは「クリスマスプレゼント」体験。クリスマスプレゼントをあげた経験から、お金体験の実現に繋げる。

 
観察した部分

インタビュー(1)

インタビュー(2)

カスタマージャーニーマップ作成

 

観察シートの作成

 主に先輩が作成した。私は先輩が作ったシートを見て、分からない所の質問、改善策の提案をした。

 大草先生にアドバイスを頂く中で、主観が入っていたり、答える際に分かりにくいかったりする部分に気づき修正した。

 

観察の形式

 私と先輩の2名で観察。各々別のチームに密着して観察した。全体では4~5人のチーム×11(A~K)で合計約50人だ。私はJチームの、先輩はAチームの観察を担当した。Jチームは男性2名,女性3名の5人チームだった。

 

観察の心構え

 私は情報デザイン研究会に入ってから本格的に活動するのは今回始めてだった。そして何度かワークショップやその観察をしてきた先輩方と違い、振る舞い方も知らなかった。よって今回の観察は仮説や推測をあまり入れずに、行動や雰囲気を見ることを徹底しようと臨んだ。

 今回は他チームとの比較をする余裕は無く、担当のチームの行動を追い掛けることに精一杯だった。

 

 時系列で観察した行動とその時の私の心情を記述していく。

f:id:oilseed_rape:20170211211955j:plain
インタビュー(1)

 インタビューイ1名、インタビュアー1名,記録係3名で構成。インタビューイとインタビュアーを最終的に全員できるように,交代していく。5分×5人で25分。

 まず、いきなり始まったので私たち2人は戸惑って観察に遅れた。観察開始時に全体へ私たちの紹介をする時間があると思っていたのに無く、心の準備がままならなかった。

 とにかく、観察。最初の方は焦っていたのでインタビュアーとインタビューイの記述を反対に書いていて、慌てて修正した。ペンも色分けするつもりだったが、忘れてしまった。

 Jチームは全体を通してにぎやかな印象を受けた。インタビューイの話に対して他のメンバーが大きくリアクションしていて、会話が盛り上がっていた。笑顔も絶えなかった。

 片手間だがタイムキーパーとなっている人が一人いて、その人のスマートフォンのタイマーで時間を管理していた。それが理由なのか、インタビュー中は時間を気にせずにとにかく喋り、時間切れで交代という流れで進行していた。

 記録はインタビューイが話しているときに急いでメモしている人が多かった。メモの仕方は個性的で、単語や短文の他にノートの罫線を使って簡単な表を書いている人、簡単なイラストを使っている人も発見した。

 f:id:oilseed_rape:20170211212907j:plain
インタビュー(2)

 インタビュー(1)で出たインタビューイの中で、最も特徴のある解答をした人をリードユーザーと設定。その人に対してインタビューをしつつ、記述する。記述形式は脳内マップ,ステークホルダーマップ、利用年表共作法の3種類だ。

 記録係の人たちが記述に集中した結果、インタビュー(1)よりも静かになった。インタビューイとインタビュアーの2人が会話し、他のメンバーがそれぞれ表を作成する形だった。

 この時間のJチームはタイムキーパーはおらず、時間を気にせずにインタビューしていた。その為か、インタビューも記述も早々に終わり、時間が余っていた。その際は全員で、作成したものを確認していたのだが、インタビュー(1)の時のメモを見返してはいなかったように見える。インタビュー前にでも、各自のメモを見返していればよりスムーズにできたのではないかと思う。

 会話が減って活発さが無くなってきた頃に、浅野先生・山縣先生がアドバイスをしてくれた。その直後は会話が広がるものの、しばらくするとまた静かになってしまった。

 f:id:oilseed_rape:20170211212955j:plain
カスタマージャーニーマップ作成

 インタビューから得たことを元にCJMを作成する。

 Jチームでは、最初は机上で話し合いながらCJMを作成していた。しかし、周りのグループがCJMを壁に貼って作成しだしたのを見て、途中から近くの壁を使って作成し始めた。

 CJM作成では、インタビュアーを担当していた人が主導となっている印象を受けた。それから、インタビュアー、1人のメンバーの2名が会話していてそれに時々他のメンバーが加わる、という形になっていた。

 机上で作成していた時は全員で付箋を貼っていたが、周りのグループに影響を受けてCJMを壁に貼って作業をするようになった。それからは、机と壁の距離の狭さから先程の2名以外のメンバーは立ち位置が遠くなり、参加が消極的になったように見えた。

 そしてせっかくインタビューの際に作った書類があったのに、使っていなかった。もったいない。短時間だったので、メンバーの頭に入っていたのだろうか。しかし、JチームはCJMが完成しなかったので、もしそれらを使っていれば上手くいったのではないか、と思った。

 

観察シート

インタビュー(1)

f:id:oilseed_rape:20170211211917j:plain

インタビュー(2)

f:id:oilseed_rape:20170211212653j:plain

カスタマージャーニーマップ作成

f:id:oilseed_rape:20170211212716j:plain